いつも事件は日曜日に起こる
ちょっと格好つけてブログにありがちなタイトルにしてみました。
今回の主役は我が家のアイドル。貰いネコのラニ。メス2歳。
真っ白で青い目、いつも可愛い声で返事をする(と思っている)。とてもシャイでお客さんが来た時はほとんど出てこない。けどとても甘えん坊で、なんというかこんなに可愛いものがこの世にいるのかと溺愛している。iPhoneの写真の9割はラニの写真という、なんというかとてつもなくかわいがっているのです。自動的に話しかけるときは1オクターブ、声のピッチも上がってなんというか非常に緩い感じになってしまうのです。
それで、ラニですが壁をツメ研ぎしたりすることもなく、どちらかというと品行方正で賢さ満点ネコと思っておりまして(親ばかの極み)、「可愛さの単位はラニで出来てるんじゃないか?」とか本気で思っている(もはやただのバカ)。
可愛い飼い猫の凶暴化は日常を変える
そんなラニと私の間に穏やかな日常を揺るがす事件は起こったのです。
4/9朝、その日の予定を頭の中で整理しながらラニとネコ用のおもちゃで遊んでおりました。とにかくいくら遊んでもラニの遊ぶ気はとどまることを知りません。15分くらい遊ぶとけっこうこちらは飽きますが、まだつきあってました。その時遊んでいたおもちゃは釣り竿のように棒に紐がついてヒモの先に小さな噛み付いても大丈夫な3cmくらいのクッションがついてるおもちゃでした。それを飛びつきしな後ろ足のツメで引っ掛けてラニが当てるとそのままツメが外れず、私の手から竿ごと引張って持っていってしまったのです。
「フギャー!!!!」
走り回って外そうとパニックになるラニが部屋中を駆け回ると紐がどんどん後ろ足に巻き付いて絡み付く!
「フギャギャー!!!!!!」
もはや興奮は最高潮で大パニック。私は「これははやく取ってやらないとかわいそうだ!」と慌ててしまい走り回るラニを抑えようとヒュッと手を出しました。
その瞬間「!!!!!!」
思い切り噛まれて引っ掻かれ、それでも取ってやろうとがんばりましたが大流血している自分に気づき撤退。ラニも一旦ベッドの下に隠れる戦略へ移行したのかベッド下で「ウゴー!ギャー!シャーッツ!」って、、、、一体どこで覚えてきたのか、、、、、、。もちろん足に巻き付いたおもちゃは全然取れてないわけです。
これは困ったことになった…..これが暗黒の日曜日の始まりだった。
消毒、そして第二ラウンドへ向けて
まずは手からほとばしる鮮血をどうにかしなければと水道水で洗い流し、マキロンで消毒。
被害状況を確認すると利き腕の左手は幸い大きなけがはなし。派手に手首あたりを引っ掻かれているだけで傷の見た目は大きいが浅いことが判明。逆に右手は薬指の第二関節付近を大きく噛み付かれ、血液だけじゃなく組織液まで出ている。これは傷が深いし動かしづらい。親指もツメの上から思い切り噛まれて内出血。力が入らない、動かせない。
少し落ち着こうと動揺しすぎてギターを弾こうと手に取るも流血と右手が下げるだけで痛いこと、また左手も動揺しすぎて震えが来る。
隣の部屋ではラニがまだ「フギャー!!!ウーッ!」っと唸り続け、完全に猛獣。手のけがも大変だけれど、完全部屋飼い、普段は超箱入り娘でストレスフリーなラニにとっては初の大トラブル。避妊手術は麻酔打ってるし、普段はせいぜい予防接種の注射くらいだから、彼女にとっても大問題でなんとか解決しなければならないが、モードがもはやホワイトタイガーと化しているのでおとなしく取らせてくれるわけがない。
とりあえず外出中の妻に状況を連絡しつつ、もうなんかよくわからなくなってツイッターで、もしかしたら対策をもらえるかと思い現状報告。ネットでもいろいろ調べる。
画して決戦に向けて準備をしなければいけなくなった。
俺とラニの間で緊張感が走る。ああ、あの日々はなんだったのか、、、涙。日常はなんと尊いのであろうか。
第一次決戦、そして敗北
事件から30分の後、私は動き出した。どうやら早めに解決しないと和解できなくなるらしいとネットの書き込みを見て流血も止まらぬうちに動くことに。しかし、この時は自分の覚悟と準備が足りていなかったことに気づいていなかった、、、
まず自転車の冬用手袋を嵌め、フリースのフードを被って首周りを保護。唸り声を上げているが普段の安住を求めてか標的は普段寝ているベッドにいることを確認。
情報では布を被せて動きを止めてその間に取るというもの。やるしかない!
近づくと唸り声も大きくなり威嚇行動がハンパじゃない!ただどうやら後ろ両足が縛ったようになってしまっているようでストレスも甚大だが動きも少し重い。
毛布を被せて動きを静止することに成功!ゆっくりとればいいだけだと思った。
そんな余裕は無かった。竿の部分を取ればほどけると思い竿だけは取る、しかし極度の緊張でラニが粗相をし、驚く俺!その隙をついて逃げられてしまった、、、、
ショック、、、
動かぬ右手、そして決戦へ
もはやベッド下で持久戦の姿勢を見せるラニ。ずっと唸り続けている。こちらは先ほどの敗戦のショックで戦意喪失。右手もどんどんはれて少し触れるだけでも痛い状況に。
そこでTwitterから「強引に行くしか無い。意外に奴らは戦後のことを覚えてない」という情報が。事件から5時間のことである。
もう一度装備を固め、ベッド下からラニを帚で追い出す。大抵抗の末駆け出したところを毛布でくるんで確保。両膝で抑えながら後ろ足を強引につかんでハサミで紐を切って解放。ラニは余りの恐怖のあまりにお漏らしをしてしまったが足の自由が出た途端に力がふっと抜けるのが毛布越しにわかった。
愛猫が凶暴化した時の対処
1.慌てない
今回経験して一番感じたのは、普段可愛がってるネコが大暴れしたらすごく精神的にショックだということです。しかも自分に向かってずっとシャー!と言ってくるとけっこう気持ち的にダメージは大きいです。
でも気分屋といわれるネコでもさすがに理由無く野性化凶暴化しない。なので、一端引いて、対処をすることが大事。特に驚いたタイミングで飼い主がバッと出てくるとネコはその犯人扱いして攻撃対象にしてきます。今回のように暴れ回ってる時に慌てて素手でいくというのは油断以外の何者でもありません。今回は原因がわかっていたので安易に「これをとれば大丈夫だから!」と慌てて行動した結果、状況をより悪化させてしまいました。
2.動きを奪う
野生化状態へ覚醒したネコは俊敏、かつフルパワーで来るので結構怖い。しかもかわいい我が家の家族という現実もあるので、こちらは躊躇がある。お互いの安全のためには毛布やバスタオル、洗濯ネットで動きを遅くしなければ対処できない。たとえ抑えるのがネコのためであってもネコはわかってくれないので、強引に、でもやり過ぎないためには最良の選択です。
3.噛まれたら病院へ
ネコに噛まれるとネコ引っ掻き病とかパスツレラ菌の混入で重篤化する場合があります。噛まれたところから膿んで大手術とか定期的に高熱を出す、なんてことに放って置くとなる場合があります。本気噛みされた場合は意外に傷が深いので消毒されきらない場合もあるようです。
また、外にいるねこの場合は稀に破傷風菌を持っている場合もあるようです。私は病院へいったら今回、抗生物質の塗り薬、飲み薬の他に破傷風の予防接種も念のため受けました。長引けば可愛いネコの世話ができなくなってしまいます。
4.トラブル後は少しそっとしておく
事件後にすぐに直接なでたりしていたわってあげたいと思いますが、そこはぐっと我慢して、距離をおきましょう。強引にいくとシャー!と言われます。2日ぐらいでうちは和解成立しました。たまにまだ不信な目で見てきますが(笑)。
5.早めに沈静化へ努める
アメリカで飼い猫が怖いから家に帰れないと通報した事件がありました。長期化するとストレスがストレスを呼ぶので、早めに対処を。かわいいネコを解放してあげてください。
猫それぞれに性格が異なります。攻撃性もそれぞれですのでおかしいなと思ったら専門家に相談することも考えたほうがいい場合もあります。
とにかく落ち着いて行動しましょう。ネコと一緒になって興奮するのが一番危ないのではないかなーと事件後改めて私は思います。
今回はねこでした!
文・写真:鈴木りゅうた
[…] が辞めといて変わりにロイのカヴァーによるファンカデリックのカヴァー”I’ll Stay”を貼りますので流しながら当記事をお読み下さい。 流血事件以来、我が家のねこ様が過敏です。 […]
はじめまして。
手の傷は大丈夫ですか?
ウチのネコもまったく同じ状況となり、こちらのブログに助けられました。余りの恐怖だったのか毛布で抑えつけているときに同じくお漏らしをしてしまいましたが、後ろ足に絡まったネズミと紐は無事に取ることができました。
本当にありがとうございました。
目が合うとシャー!!と威嚇してきます。そして怯えて寝れないようですが、ラニちゃんのように早く和解出来るときが来ると良いなと思っています。
コメントありがとうございます!
お役にたったとのこと、嬉しい限りです。
大変でしたね!目つきが変わってしまって驚いたかと思います。
ラニの場合は距離をとっていると自然と落ちつきました。
あれ以降、気に入らない時にシャーといいますが(笑)。
自然にまた和解できると思いますので、ほどほどの距離感で!
初めまして。投稿拝見させてもらいました。
自分ちの猫はずっと可愛いがってて、今日の朝まで全然よかったのですが(盛り真っ最中でしたが)、夕方外に脱走しようとしたところを同居している家族が止めたらパニックになったようで、
家族は怪我をするし猫は威嚇が酷くて引きこもってる状態です…(泣)
2日~3日程で和解できるんでしょうか…。こんなこと初めてすぎてショックだし、家族はこのまま威嚇が酷いと保健所に送るっていいだすし…。
コメントありがとうございます。
また返信が遅くなりました。
あまり気がたっている時にはとにかく意識しないのがよいと思います。シャーが出ても無視です。ねこの性格は個体差がかなりあります。
保健所は早計すぎます。
はじめまして。
本日午後、同じようなことがあり、ネット検索をしていたらこちらがヒットしました。
紙袋で遊んでいて紐が足に絡んでパニックになり、走り回り壁や窓にぶつかったり・・・。
その時におしっこを漏らしたようで、転んだところを私が取ってあげたのですが、
私が何かしたと思ったのか、激おこ・・。そのあと、うんちも漏らしました。
普段はとても度胸のある子で怖いものって何だろう?って思うくらいの子なのですが、
よっぽど怖かったんだろうなと思いました。そして、そのあとは私を見るなり威嚇とシャーです・・・。
それがショックでネット検索しまくりです(笑)
私もきっとしばらくほっておいたほうが良いのでしょうね。
和解できるのかな…・ってくらい、今まで見たことない顔で威嚇、シャーなので本当にショックでした。
コメントありがとうございます!
私も2日くらいシャーって言われてました。目を合わせないようにしていると自然と向こうからゴリゴリしてきますので大丈夫ですよ。
4歳のメス猫が娘と孫が来ると必ず襲いかかります何もしていないのにただ座って居るだけでも
娘に激しく猫パンチをして引っ掻き噛みつきます
孫もただ部屋を行ききするだけトイレに行くだけでも襲いかかります
娘達が来る時はゲージに入れた方がいいのでしょうか?
私はかわいそうでそれが出来ず
娘と孫は怒って帰ってしまい猫を何とかしない限りもう家には来ないと言われました。どうしたらいいですか?ら
コメントありがとうございます。
なんと寂しいことに、、、、同情を禁じ得ません(涙)。
私も専門家ではないので確かなことはいえないのですが、猫さんの隠れて安心できる場所がうまく確保できていないのかもしれませんね。
現在の状況がわからないのでなんともいえませんが、高い場所にある隠れ家とか、静かで落ち着くような場所に猫自身が避難できれば問題は回避される気がします。
猫によって安心出来る距離感が違ったりもしますし、普段一緒にいない人(いる人でも)に対しては警戒心もあがります。パーソナルな距離内に入ればアクションする子もいますよね。
我が家には1歳男児がいるのですが、声とか音がものすごく気になるみたいです。警戒しているみたいで近づきすぎるとシャーっていうときあります。タンスの上など逃げ場をしっかり作るようにしたら随分落ち着いたみたいですけど、息子があまり近づかないように見てる必要がありますね。